第40回 日本和装師会研修会


開催日時:2009年7月4日・7月5日
場所:京都勧業館(みやこめっせ)

 

市田 ひろみ会長

「京の着だおれ」

作家 松井 今朝子先生

「江戸の装い、上方のおしゃれ」

宮内庁正倉院事務所長
杉本 一樹先生

「正倉院 歴史と宝物 」

TVキャスター 草野 仁先生

「いつもチャレンジ精神で」

日本和装師会の会員300人が着物姿で研修会に参加
熱心に講演を聴いてました。

第40回 日本和装師会研修会

全国から300名の会員が集結、直木賞作家や草野仁さんも来場

日本和装師会(市田ひろみ会長)は7月4日・5日、「第40回 日本和装師会研修会」を京都左京区のみやこめっせ他会場で行った。
 日本文化の継承・振興を目的とする同会では、普段のきもの着付・指導のみならず、全国会員を集めた研修会や研修旅行を行ない、きものに直接的・間接的に関わる歴史や文化を勉強することで、その目的達成を目指している。
 40回目の記念すべき節目となった今回は、京都はもちろん山形や東京・中京・近畿・中国など、全国地方の支部より、計約300名の会員が京都へ集まった。
 市田会長は挨拶の中で、昨年7月のG8北海道洞爺湖サミットでのブッシュ元米国大統領夫人やプーチン元ロシア大統領夫人とのエピソードや、同会で毎年参加している「まつり・イン・ハワイ パン・パシフィック・フェスティバル」で、「ミニ葵祭」的趣向のパレードを行ったところ、現地の日系二世・三世・四世の人々に絶大な声援を受けたことなどを報告。また天皇家の装束着付の流派に関し、高倉流と同会が継承する山科流についての講義を行ない、同時に葵祭の華である「斎王代」のルーツについて語った。
 引き続き、「京の着だおれ」のテーマで、流行にすぐ飛びつかず、「しまつ」をする京都人気質、そして鎖国政策と日本で二度花開いた国風文化、そして越後屋と雁金屋の二つの呉服店の違い、宮崎友禅斎や尾形光琳、「ベルツの日記」などのエピソードを交えて講義を行った。
 昼食の後、祇園出身で歌舞伎の世界から歴史小説家に転身し、「吉原手引草」で直木賞を受賞した作家・松井今朝子氏が「江戸の装い、上方のおしゃれ」と題し、同じ作家の市田会長とはやや趣の違った講義を行った。その後はおたのしみ抽選会を実施、夜は京都市北区のしょうざんでの夕食会が行われた。
 翌日は、平城遷都一三〇〇年を来年に控え、宮内庁正倉院事務所長・杉本一樹氏が、「正倉院 歴史と宝物」をテーマに奈良時代及び正倉院御物などに関する講義を行い、昼からはTBS系「世界ふしぎ発見」でおなじみのTVキャスター・草野仁氏が「いつもチャレンジ精神で」と題した講義を行ない、参加者の関心を集めていた。


京都で第40回研修会

日本和装師会全国から300人参加

 日本和装師会(京都、市田ひろみ会長)はこのほど、京都市勧業館「みやこめっせ」で、「第40回研修会」を開催し、全国から同会会員ら、300人近くが来場した。
 同研修会は、同会が毎年7月に定期的に開催しているもの。今回は2日間の間、市田ひろみ会長による基調講義「京の着だおれ」をはじめ、ゲストの作家・松井今朝子さんによる「江戸の装い、上方のおしゃれ」、宮内庁正倉院事務所所長の杉本一樹氏による「正倉院 歴史と宝物」、TVキャスターなどで活躍している草野仁氏による「いつもチャレンジ精神で」と題した講義が行われ、研修生らが熱心にメモを取る光景が見られた。
 市田ひろみ会長は、宮廷衣装の栄えた平安時代から江戸時代に至る京都の文化土壌、国風文化の特徴など、それぞれの時代に活躍した人物のプロフィールなどを織り交ぜながら面白おかしくスピーチした。
 研修生からは「京都の着だおれ文化の素晴らしさについて学ぶことが出来た」「安土・桃山時代や元禄時代など、きもの文化が栄えた時代には数多くの逸品が残っている。浮世絵にしても世界的なコレクターが存在するように、日本の素晴らしさが海外にまで、普及した証しであり、今なおその伝統は継承されていることを学んだ」などといった感想が聞かれた。